海外就職への鍵 インフォメーショナルインタビューを攻略しよう 002

インフォメーショナルインタビューの進め方:初心者向けステップバイステップガイド

前述のとおりインフォメーショナルインタビューは、新しい業界や職種についての知識を深める絶好の機会。初めてでも安心して取り組めるように進め方をステップごとに解説したいと思います。勇気を出してまずは一度やってみましょう!数をこなすごとにどんどん慣れていくはずです。

ステップ1:リサーチ

まずは相手を知る、リサーチが基本。ターゲット業界やターゲット企業、インタビュー対象者についての詳細な情報を収集し自分なりの理解や疑問をまとめていきましょう。

業界リサーチ  

業界のトレンドや主要企業、現在の課題や将来の見通しの理解が目的。オンラインで広範な情報を集めるのがポイントです。私がカナダでのリサーチで参考にしたのはこんな場所です:

LinkedIn
LinkedInは、ビジネス向けのSNSとして知られ、ネットワーキングと求人情報の両方を提供しています。自分の職歴やスキルをオンラインプロフィールとして公開し、企業とつながることで新たな仕事の機会を探すのに役立ちます。


Indeed
Indeedは、世界中の求人を一括で検索できる求人情報検索サイトです。キーワードや勤務地を入力するだけで、幅広い業種の求人を簡単に見つけることができます。


Glassdoor
Glassdoorは、求人情報だけでなく、企業の内部事情(給与、福利厚生、従業員のレビューなど)を知ることができるサイトです。職場の環境や企業文化を事前に調べたい人におすすめです。


Monster
Monsterは、求職者と企業をつなぐ長年の歴史を持つ求人サイトです。職種や業界に特化した求人情報を提供し、キャリアに役立つアドバイスも多く掲載されています。

企業リサーチ  

次はターゲット企業のリサーチ。各社のウェブサイトやLinkedInプロフィール、ニュース記事をチェックし、それぞれのミッションやビジョン、現在進行中のプロジェクトなどを把握しましょう。ここでもLinkedInが大いに役立ちます。興味ある企業のページをフォローし投稿を日常的に確認しましょう。その企業が力を入れていることや最近始めたプロジェクトなどを知ることで、インタビュー中の会話の切り口になります。また、共感する記事やニュースがあればコメントやリアクションを積極的に送りましょう。

人物リサーチ

興味のある組織や業界で活躍している人物のLinkedInプロフィールや過去のインタビュー記事を確認しましょう。興味のある職種をキーワードで検索したり、関心のある企業で働いている人にコネクションリクエストを送り、その人の投稿をチェックしてみましょう。また、プロフィールを通じてその人物のキャリアパスや専門分野を知ることができます。どのような経緯で現職に至ったのか、出身学部や資格スキル、過去の職歴を確認してみましょう。さらにその人のコネクションの中に、自分の知り合いとの繋がりがないかも探ってみるとよいでしょう。共通の知り合いがいることでその人と繋がるきっかけになり得ます。

ステップ2:インタビューの準備

希望する業界や企業、または話を聞きたい人物がある程度見当がついたら、インタビューをスムーズに進めるための事前準備をしっかり行いましょう。準備が整っていれば、自信を持ってインタビューに臨むことができ、限られた時間でより有益な情報を引き出せます。ここでは、インタビュー準備に欠かせない3つのポイントを説明します。

自己紹介の準備  

自己紹介とインタビューの目的を簡潔にまとめたものを用意しましょう。

自己紹介はいつでもさらっと伝えられるように準備し、繰り返し練習しておくことが大切です。状況に応じて使い分けられるように、「エレベーターピッチ」と呼ばれる2分程度の自己紹介と、3〜4分のストーリーをまとめたバージョンを準備します。簡潔に自分の経歴や興味、強みを伝えることが重要です。

短い時間で相手に効果的に自分をアピールするのは簡単なことではありません。私が参考にした効果的な自己紹介の組み立て方はこちらの記事をご覧ください。

質問リストの作成  

インフォメーショナルインタビューをより有意義にするためには、オープンエンド (Yes/Noで応えられない自由回答式の)質問を中心に、具体的な質問リストを作成することが重要です。業界や職種のトレンド、必要なスキル、相手のキャリアパスについてなど、質問を明確に整理しましょう。質問の内容によっては、相手からより深い洞察を引き出せるでしょう。

レジュメの準備  

インタビューに臨む際は、自分の職歴をまとめたレジュメを手元に用意しておきましょう。これを持参することで、インタビュー相手が組織内の関係者に渡してくれる可能性や、フィードバックをもらえるチャンスが増えます。レジュメを使って、相手に自分の経験やスキルを具体的に示すことで、さらに有意義な会話を引き出すことができます。

自己紹介・エレベーターピッチ作成のワークブック、インフォメーションインタビューに役立つ質問集、レジュメ作成ガイドはこちらの有料記事で紹介しています。

ステップ3:インタビュー依頼のコンタクト

LinkedInを使ったアプローチがオススメですが、見つからない場合はメールでも対応可能です。簡潔で丁寧なメッセージが重要です。挨拶と自己紹介をしっかりと行い、その後にインタビューをお願いする理由を明確に伝えます。特に、相手の忙しいスケジュールに配慮する姿勢を示し、場所や時間についてはできる限り相手の希望に応じることが大切。とはいえ、こちらから調整をお願いしても失礼には当たらないので柔軟に対応しましょう。

インタビュー依頼のサンプルメッセージ(英語)は有料記事で提供しています。

ステップ4:インタビューの準備

相手から有益な情報を得てキャリアに役立てること、そして人脈を広げることを目指しましょう。アポイントメントが取れたら、インタビュー当日に向けてしっかりと準備を整えることが大切です。

服装:  職場の環境に応じたビジネスカジュアルな服装を選びましょう。相手に好印象を与えるための基本的なマナーです。

時間厳守:  面会場所には時間通り、もしくは少し早めに到着することが理想です。相手への敬意を示す大切なポイントです。

レジュメ持参:  自分の職歴やスキルをまとめたレジュメを持参しましょう。これにより、インタビュー相手が関係者に紹介してくれる可能性や、フィードバックをもらえるチャンスが広がります。また、レジュメを使って自分の経験や強みを具体的に示すことで、より有意義な会話ができます。

質問とメモの用意:  事前に準備した質問リストを持参し、インタビュー中には重要なポイントをメモしましょう。具体的で深掘りできる質問を用意しておくと、より実りのある会話が可能です。質問例も載せておきますね。

  • あなたがこの業界に入るきっかけは何ですか?
  • 現在の役職に就くために必要なスキルや経験はどのようなものですか?
  • この業界でのキャリアを築く上でのチャレンジと、その対策について教えてください。

これらのポイントを押さえて、インタビューに万全の準備で臨みましょう。次の記事ではいよいよインフォメーショナル・インタビュー本番についてまとめます!

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